使い方:Universalレーザーカッター

初めて使用する学生は、必ずプロダクトゼミ担当の先生から使い方のご教授を受けてください。
むかし、実際に火災になりかけたことがあります。レーザーカッターはとても慎重に使わなければいけない機械です。

◆使用できる教室

611教室(スプレーブース側に設置)

◆全体の流れ

  1. デザインデータの変換
  2. レーザーカッターと素材の用意
  3. カット開始
  4. 片付け

使用方法

①【デザインデータの変換】データを準備します。

デザインデータを下記のように変更し、カット用データへ変更します。

カット用データの設定
  • カラーモードをRGBにします。
  • フォントはアウトライン化します。
  • 彫刻する部分は黒(R=0,G=0,B=0)にします。面で削る箇所は黒の塗りつぶしになります。
  • カットするラインは赤(R=255,G=0,B=0)にします。線の太さを0.01mmにします。

カットに使う資材のサイズを測り、そのサイズを書きます。
コースターなど丸い資材を使う場合は、その資材の全体幅の四角を書きます。

資材サイズの線が引けたら、その四角の中にカット用データが入るようにデータを配置します。
例えば、この画像の場合は資材の中央に「相模女子大学」が彫刻され、その周囲をくり抜くことになります。

➁【レーザーカッターと素材の用意】コンデンサー・コンプレッサーを準備します。

まずはコンデンサーとコンプレッサーの電源を入れましょう。電源ボタンは3か所あります。番号順に押します。
①は機械横に、➁はもう一つのZingレーザーカッターの下、③は机の上です。

コンプレッサーの風向きをUniversal用に変更します。
2つのレーザーカッターの間に、画像と同じ取っ手があります。これは常にZingレーザー用の向きになっていますので、右にひねって、Universalレーザーから吸い込むように変更しましょう。

③資材をレーザーカッターの中へ置きます。

Universalレーザーの電源を入れます。

資材を左上揃えで機械の中にセットします。画像の赤線と緑線が重なるように置いてください。

また、素材によっては保護紙をはずしてから設置しなければいけないものもあります。ご注意ください。

資材の上にフォーカスツール(高さを測る部品)を置き、画像を参考に照射部と資材の距離を合わせます。

  1. フォーカスツールは、片側にくぼみがあります。そのくぼみを、照射部の赤い部分へ沿わせます。
  2. 電源ボタン下にある上下ボタンを押して、台座を上げ下げします。フォーカスツールがまっすぐ立つ高さにします。(ボタンは1~2秒ほど長押しすると反応します。)

④テンプレートファイルへデータをコピー&ペーストします。

レーザーカッター横にあるPCのデスクトップに、テンプレートファイル『laser cutter format 消すな!.ai』があります。このテンプレートファイルと自分が作ったデザインデータをillustratorで開いてください。

  1. デザインデータをコピーします。
  2. 『laser cutter format 消すな!.ai』へペーストします。
  3. 資材サイズの線をアートボードの左上にピッタリ合わせます。
  4. 資材サイズ線をDeleteで削除します。

(『laser cutter format 消すな!.ai』のアートボードサイズは、レーザーカッター台と同じ寸法で作成されています。)

⑤プリント設定を行います。

ファイル→印刷でプリントウインドウを開き、プリンターの設定を行います。

  1. プリンター名を「VLS3.50」
  2. 用紙サイズを「プリンタードライバーで定義」
  3. 用紙の方向を調整

プリンターの詳細設定を行います。

  1. [プリンタ]を押します。
  2. [その他の設定]を押します。
  3. [Manual Control(マニュアルコントロール)]を押します。
  4. 黒と赤の数値を素材に合わせた数値へ変更します。(下記参照)
  5. [Set(適用)]を押します。大きい丸いボタンです。
  6. [OK]を押します
  7. 最初のプリント設定画面に戻ります。
    [プリント]を押します。

素材に合わせた数値設定

設定したい色を選択し、右に表示されるコントロールバーを上下に動かすことで数値を調整します。(画像は日本語設定で表示しています。)

黒の設定(彫刻)
モード:ラスター
出力:80~90%
速度:70~80%

赤の設定(カット)
モード:ベクター
出力:80~90%
速度:2~10%
※カットは負荷がかかります。出力は上限9割程で行ってください。

⑥【カット開始】レーザーカッターにデータを送信、カットを始めます。

  1. デスクトップにあるUCPソフトをダブルクリックし、起動します。
  2. コンプレッサーのスイッチが[入]になっているか、空気の軌道が間違っていないか再確認します。出来ていないと火事になります。

緑色のスタートボタンを押し、カットを開始します。
カット中は匂いと煙が発生します。必ず喚起をしながら行ってください。
カット中は教室から離れないでください。離れてしまうと、万が一素材が燃えてしまった場合鎮火・対応が遅れて火事に気付けなくなるからです。

的確な位置に素材を置くには。

素材の形が丸形・変形型の場合、彫刻の位置が四角形の素材よりもずれやすくなります。ですから、そのような形へ彫刻する際は彫刻を開始する前に、データと素材の位置をポインターで合わせて、素材の位置を微調整してください。

右メニューにある三角っぽい形の記号が書かれたボタンを押します。

画面上に青い点線の十字線が現れます。白い範囲のどこでも構いません、一度クリックしてみてください。
クリックすると、クリックした場所に機械の照射部が動きます。この機能を使って素材とデータの位置を合わせます。

もし画面をクリックしてしまって表示が拡大されてしまった場合は、虫眼鏡のボタンを使います。

照射部を移動した後、オブジェクトを移動したい場合は、十字マークのボタンを使うと、移動させることが出来ます。

プレビュー画面でオブジェクトを移動できるため、準備段階で位置調整は不要なのではないかと思う方もいるでしょう。しかし、何もない状態から照射部を何度も動かして置き場所を探すより、事前にある程度の位置に置いておく方が効率的に印刷することが出来ます。ですから、このマニュアルでは”事前に置き場所を決めておく”ことをおすすめしております。

片付け

カット終了後は、下記のチェック表を参照し、綺麗な状態にしてご退出ください。

片付けチェックポイント

  • レーザーカッターの電源をPowerOFFします。
  • 電源ボタン1・2・3を押し、電源を落とします。
  • コンプレッサーの風向きをZingレーザー用(垂直位置)に戻します。
  • PCにある自分のデータは削除します。
  • フォーマットのillustratorファイルはデスクトップに残します。
  • カット後の貼材を捨てます。
  • パソコンの電源をOFFにします。
  • フォーカスツールは他人が見てわかるように、PC横の目立つ場所に置きます。

注意事項

レーザーカッターは便利な反面、とても危険な道具です。紙やプラスチックだけでなく、木材などの分厚い素材も高温の熱でカットしてしまうほど威力を出せる機械です。

初めて使用する学生は、先生から使い方のご教授を受けてください。

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